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第56回 スカイライン・クロスオーバー
四駆か、それなら仕方なかんべぇ!

 以前からスカイラインベースのSUVが国内販売されると、そんな噂が流れていた。 その噂は事実だった。 「四駆か、それなら仕方なかんべぇ!」とばかりに、御殿場周辺で行われた試乗会に出かけてきたる。 <続きを読む>

 
第22回 カローラ・ルミオン
こいつはなかなか、どうして、久々に使えるクルマの登場だ。
 カローラ一族に誕生した2BOX。それがルミオン。スペース効率優先の正統派ボクシーボディはBBの兄気分。なんと言ってもカローラ一族、ちょっと気になる1台だ。

ミニバンもいいけど、ルミオンの日常性は侮れないぞ!!
  どう見ても、見た目は若者向け。もしくは「ママ主導のファミリーカー」という印象。それにフロントデザインはウロコの無い魚類顔。
  正直言って「何じゃ、コリャ!」というのが見た目の第一印象。リヤゲートやら、前後のドアを開けたり、閉めたり。そうするうちに、これはカローラ一族ではあるが、カローラ父が、どこかで不倫を働き、他所の女に生ませた子ではないのか……。
  江戸時代の大奥の理解できない摩訶不思議世界に迷い込んだような気になった。
  スペース効率優先というだけあって、中が広い。四角か丸か、どっちが先か。
  とにかく、カローラ一族であれは、先に丸ありきである。丸を覆いつくした四角。これがルミオン。室内に収まってみると、ショルダー、ヘッドスペースがやたらと広い。ありあまる余裕だ。「本当にカローラサイズなの?」と疑ってしまうほどだ。BBより、はるかに大人のクルマであることは間違いない。

随分、奢ったものだ、十分すぎる動力性能と走行性能……
  ルミオンには1.5リッターと1.8リッター2種類のエンジンが設定され。組み合わされるミッションはスーパーCVT。
  走りだした途端に感じるのは運転のしやすさ。ちょっと高めのヒップポイント。開けた視界で前後左右の見切りがいい。
  世に「色白は七難隠す」という言葉があるが、運転のしやすさを色白だとするなら、他の難はすべてクリアだ。加減速の前後シェイク、ロールは新設計のサスで制御され、着座位置の高さを感じない。特にロール制御は大したものだといいたい。
  1.5リッターは15インチタイヤ、1.8リッターは16インチタイヤを標準装備。装着タイヤによる走行騒音の違いは、多少はあるものの、それも運転のしやすさがカバーしている。試乗した限りでいうなら、1.5リッターエンジンモデルで何の不満も感じなかった。必要にして十分な性能を発揮している。

ナメンジャ〜ネェゾ、ルミオンを!
ルミオンは髭面の、チョイ悪オヤジには不似合いかもしれないが、クルマとしては、久々に納得できる1台だと思う。最近、タイヤに頼った走りをするクルマが多い中、ルミオンはタイヤ頼りで走ることを、クルマがドライバーに諭す、そんなクルマだと言っていい。
  また、不思議なことだが、クルマがドライバーを急かさないと、そんな雰囲気を持ったクルマでもある。
  やはり、カローラ・ルミオンはカローラ一族を名乗ってはいるが、どこかが違う。
  見た目、オヤジには不似合いなアット・ホーム的な雰囲気が漂っているが、多少、ドライビングに覚えのあるオヤジを満足させる走行性能、動力性能を与えられていることはいうまでもない。けして、見た目で判断してはいけない。ルミオンは付き合えるクルマであり、使える道具である。本家のセダンより、はるかに「使えるクルマ」といっておこう。
              ※
  一度、カローラ店で試乗してみることをおすすめしたい。ルミオンの、見た目以上の骨太加減を体験すると、ルミオンの高性能ぶりが体感できる。

Written by 西村 光生

次回もお楽しみに!
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