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第56回 スカイライン・クロスオーバー
四駆か、それなら仕方なかんべぇ!

 以前からスカイラインベースのSUVが国内販売されると、そんな噂が流れていた。 その噂は事実だった。 「四駆か、それなら仕方なかんべぇ!」とばかりに、御殿場周辺で行われた試乗会に出かけてきたる。 <続きを読む>

 
第34回 レガシィアウトバック
手直しを受けたレガシィ。注目はアウトバック……。

 アメリカマーケットで人気のレガシィアウトバック。 ツーリングワゴンのSUV仕様といったほうが通じのいいマルチユースのステーションワゴンである。 確か、以前はランカスターという名前だったはずだ。
 ところが、何年か前から「♪〜昔の名前で出ています……」ちょっと古いか。
 で、そのアウトバックに新車種、2,5XTが設定されたのである。

リッター当たり10キロ、技術革新、努力の跡はそこいらに見えるのだが……。


 カタログ数値による燃料消費率10、0km/L。 これは見事、立派な数値だ。 スバルの技術陣としては、汗を流し、涙を拭き々の努力が、やっと実を結んだのか。
 いやいや、まだまだ、こんなものではない。 というのか、それはわからないが、 水平対向4気筒2、5リッター。DOHC16バルブ、 そしてターボと聞けば10、0km/Lはにわかには信じられないだろう。
 ところがスバルは、省燃費を達成したのだ。  ところが、浮世とはままならぬもので、試乗日当日、石油元売り会社、出光がガソリン5円の値上げを発表したのである。
「俺達のこれまでの努力を、一体ナンだと思っていやがる!」と、地団駄踏んだ人間が試乗会場に何人もいたはずである。 しかし、そんなそぶりはひとかけらも見せず、我々の質問に答え、愛想を振りまいていたのだ。
 名刺を交換した何人がエンジニアの方々、世相的には悔やまれますが。 2,5XTは見事なもの、上々の仕上がりと評価できるクルマです。

 よく出来、上出来のスポーティSUV。そのしなやかな走りは大人の味だ。
 
 走り出してみると、そのスムーズさには脱帽もの。 しっとりと廻ってくれるエンジンは振動やら騒音を一切感じさせず、大人のクルマを強く印象づけてくれた。 試乗場所は伊豆中部。当然ながら、アップダウンにタイトなコーナーが連続するワインディングロードに山岳路。 伊豆半島を南北に貫く縦貫路もある。狭い田舎道もある。
 伊豆といえば温泉であり観光地。 この日ばかりは観光客になったつもりであらゆる路面、道路を試乗した。 結果としていえることは、スバルが好きか嫌いかに関わらず、 アウトバック2、5XTというターボエンジンモデルは、相当にレベルの高い、 しっかりと作り込まれたクルマであるということを痛感させられた。 とはいえ、全てがいい、ベストというわけではないが、マルチユースのステーションワゴンとして、 その動力性能、機能に不満はない。しなやかな乗り心地を生み出すサスペンション。 余裕の居住性は長年スバルが培ってきた証だろう。はっきり言って、 下手なワゴンやエステートとはレベルが違うといって間違いないと思う。 価格的にもスポーツシフトモデルで3470250円と安いクルマではない、しっかりと、それなりの手ごたえはある。

小さな親切か、大きなお世話か。先進運転支援システムとは?

  ここで最後にひとつ……。アウトバックに限った装備ではないが、 新型ステレオカメラと新開発3D画像処理によるプリクラッシュセーフティを実現する先進運転支援システム「アイサイト」を新展開している。 アイサイトは世界初のステレオカメラと3D画像処理で歩行者、自転車をも認識、プリクラッシュブレーキ、AT誤発進抑制制御。 全車速追従機能付きクルーズコントロールにより運転負荷軽減機能を備えている。
 人それぞれに考え方の違いで「余計なお世話だ!」という人もいれば「是非とも欲しい装備」と喜びの声を発する人もいるだろう。
因みに、アウトバックのアイサイト仕様の価格はスポーツシフト仕様で3680250円。
E−5ATで3505000円。

Written by 西村 光生


次回もお楽しみに!
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