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第40回 プジョー308SW
古代水中生物なのか、それとも、それとも、セーヌの怪物?……。
エグイ顔が好きなら、プジョー308swは、半魚人の……。
このところ、矢継ぎ葉早に登場してきた感の強いプジョー。
今度は308sw(エス・ダブリュー)というモデルである。
何といっても、その特徴的な顔、フロント周辺のデザインは好きと嫌いが明確に分かれると思われる。
個人的な意見は「好みではない」もっと、クルマらしいデザインでいいのではないかと思う。
宇宙的な顔であり、火星人的にも思ってしまう。
凝ったデザインなのだろうが、大きく開いたラジエターグリルは古代水中生物。エラ呼吸をしない、
ウロコのない魚類ではない生き物(見たことはないか……)を彷彿させるとはおもえないだろうか。
都会的な美意識を追求しないで選べるフランス車かな?
外観はこのあたりで話しを終えて、室内を覗いてみる。内装のカラーコディネイと、そのデザイン。空間の捉え方などにフランスを感じさせる部分があるが、都会であるパリのムードなのか、ブロバンスの田舎なのか、それともシェルブールなのか。フランス的ではあるが、世界の人から好かれようという狙いが見え見えである。
まぁ、なんと表現したら、的確か。見た目でいうなら、その顔で脅かされ、エンジンフード真正面のライオンマークが残像として眼球に焼きつくほど印象は強い。いいか、悪いかは別にして、お目立ち度としては、そこそこの点数だろう。
その一方、内装に関して言えば農業的であり、漁師的であり、洗練されていないマドモアゼルとでもいったらいいだろうか。後光が差すような、いい女ではないと思う。
力強い走りは、まさかの1、6リッター。試乗するが一番だね!!
見た目印象はこの程度にして、走行レポート。
室内は大人5人が着座できる空間なのだが、正直に言って5人は辛い。
大人なら4人がベストの居住性だ。走り出してビックリするのは、
かなり力のあるエンジンが1、6リッターだということだ。
エンジンは低回転域からしっかりトルクを発生。
高い回転を必要としないおっとり型のエンジン特性なのである。
「フランス車はあーだ、こーだ」とフランス車のこだわりを述べられると、
残念ながら、太刀打ちできないのだが、コ難しいことをいう輩はフレンチボックにでもなってしまえ。
さて、プジョー308sw。興味があるならデーラーまで足を運んで試乗することをオススメする。
クルマとしてデキは上々。
しかし、このクルマが好きか、嫌いか。
こればっかりはユーザーの問題で、実際に金を払う人間に与えられた権利である。
しがない自動車評論家が、でしゃばって偉そうに能書きをいうのはおこがましいだろう。
無理には薦めないが、こういうクルマは本気で欲しい人が買えば、万事、マルく収まるものである。
どうせフランス車なら、素朴はシトロエン2CVあたりが素敵なのだが、
あのクルマは残念ながら、今の交通状況には、ちょっとついていけないな。
並みのファブリックシートのプレミアムが339万円。好みでいえば、
プレミアムのほうがオススメかもしれない。
Written by 西村 光生
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次回もお楽しみに! |
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