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第43
回 トヨタ IQ
マイクロプレミアムという新クラスなのか、かねてから話題のトヨタIQがデビューした。
カッコいいのか、そうではないのか判断はつきかねる、シティコミューターとしては便利そうで、使えるクルマ。
ところが、軽自動車と比べて本音はどっち?
なんとも掴み所のないクルマが登場した。トヨタIQである。
一見すると、あのスマートのようであり、じっくりと眺めると「これがトヨタ的コンパクトなのか!」と、
納得させられる。
無用にデカいクルマはどうかと思うが、実用的ちょい乗りでクルマと付き合っている人は、
実際のところ小回りの効く、維持費のかからないクルマで十分だと判断しているはずである。
そんなことから日本では税制面で優遇されている軽自動車が売れているわけだ。
しかも、最近の軽自動車は驚くほどの性能と充実した装備で、
最近の軽自動車を知らないユーザーは強烈なパンチを食らった気分になる。
そういう贅沢な軽自動車はグレードにもよるが、リッターカーよ呼ばれるコンパクトクラスより、高価格だ。
はてさて、そんな付け焼刃な知識でIQを見ると、このクルマがいいんだか、悪いのだか、まるで判断がつかない。
「超小型ボディに、卓越した性能を凝縮し、高い質感を備えたマイクロプレミアムカー」というのが、
IQのキャッチフレーズらしい。
新開発のプラットフォームに全長2985o。
全幅1680o、全高1500o。その上で四人乗り……。
しかし、後席は申し訳程度で、実用的とは言いがたく、大人の着座は30分が限度だ。
この辺り、同じような似たボディを持つスマートとの差としたのだろうが、
ここでキッパリと割り切らないのがトヨタ的なのである。
本当のところは分からないが、
仮想敵をスマートとして「あれがある。これが無い」
とあるないチャートみたいなもので駄目だしをして作り上げたのがIQではないだろうかと、
そんな気にさせられた。で、気になる走りだが、2000oのホイールベースのせいなのだろか、
ギクシャクとしたピッチングはちょっと気になる。快適とは言いにくいが、
エセでエコを語るクルマを知らない人間は騙せるだろう。
これみよがしに「私、環境問題に取り組んでいます……」ということは周囲にアピールできるはずである。
ところが、IQをコンパクトなクルマとして判断するとアドバンテージは軽自動車ではないかな……。
IQの価格はグレードにより3種類。
140万、150万、160万円と設定されている。
この価格で軽自動車と比較すると、物珍しい新車種、IQもありだと思うが、
あらためて軽自動車の偉大な存在感と価値観を思い知らされる気分にさせられた。。
Written by 西村 光生
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次回もお楽しみに! |
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