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第56回 スカイライン・クロスオーバー
四駆か、それなら仕方なかんべぇ!

 以前からスカイラインベースのSUVが国内販売されると、そんな噂が流れていた。 その噂は事実だった。 「四駆か、それなら仕方なかんべぇ!」とばかりに、御殿場周辺で行われた試乗会に出かけてきたる。 <続きを読む>

 

第48回 新型フェアレディZ

いまどき、こんなクルマってありかな?

 このご時世である。この1月になって1,575万円のGT-RスペックVだとかいう、 トンでもないクルマを登場させた日産。 今度は新型フェアレディZだと。 何だか、貧乏人根性というのか、この種のクルマを「おい。そうかい、じゃ、持ってきな」と、 注文できる人種を羨ましく思ってしまう。

テレビのCFで、日産プレミアムなんだら、かんだらと。 その中にしっかりと新型フェアレディがでているじゃないですか。 つまり、新型フェアレディはプレミアムスポーツカーと言うべき一台ってわけで、 セレブレティランキングのためのクルマではないだろうかと、そんな気分になってしまう。

 それで、まぁ、今日がその試乗日。 小田原のこれまた横文字のリゾートホテルが試乗ベースとなるわけ、 さっそくこれから同業者の仕事仲間で友人の碑文谷の資産家、鈴木誠男。 通称“ノブ”と一緒に小田原まで行かねばならない。 あの界隈、はっきり言って試乗に向いたコースはないし道路状況は最悪とまでいわないが、よくはない。 箱根に近いということから、業界のバカどもは、カッとんで、ターンパイクまで足を伸ばす輩もいるだろう。

 以前なら、Zだ、箱根だと。 勢いこんでハンドルを握り、歯を食いしばり、アクセルを踏んだものだが、 いまどき、そんなことをしたって無駄も無駄だと、私は思っている。

何と6代目Zはハイパフォーマンスエンジンでショートホイールベース。 見せかけのスポーツカーを卒業したのかな!

 1969年、S30の名称で知られる初代フェアレディZが登場した。 綾小路きみまろのセリフではないけれど「あれから40年……」なのである。 新型Z、初代から数えて6代目が登場した。いや、この不景気の世の中に押し出されてしまったのである。 エンジン排気量3,7L。パワーは軽く300PSオーバー。 トルクにいたっては5200回転域で37kg・m越え。 カタログデーターによる10・15モードは最高で9,8km/Lと記載されている。

 こういうスポーツカー(?)があってもいいのだろうが、ちょっと凄かった。 世が世であれば、誰もが「おお凄ぇ、半端ねぇな!!」と、若者から、 ちょいスケ爺までが、諸手を挙げて大歓迎してくれるクルマであろうと思う、 新型Zの開発が始まるころはそうだったかも知れない。 ところが、世の中は、そのときと違っているのだ、残念ながら。
 と、そんなことを思いながら、やっぱターンパイクだべぇと、業界のバカども同様、 不覚にも大観山を目指してしまった。

第一印象、
それは暴力的な加速と、騒々しい室内。


 一応、料金所から話を進めていくと、ここからの加速が凄い。 直線の登り、ギャンゴーの加速で2速で軽く120km/hオーバー。エンジンは5000回転を越え、 6200回転付近でやたらと騒々しい。 軽量化重視で遮音材をケチったのか、エンジン、ミッション、走行騒音が一気に室内で三重奏を、 けたたましく奏でた。 連続するカーブは前245/40R19 94W、後275/35R19 95wという 幅広で妙の路面に張り付く感覚のタイヤとサスのせいで、ロールの発生が押さえられていた。
その先まで、アクセル半開程度にもかかわらず、加速は休むことを知らずにギャンゴー。 路肩には雪、外気温0度。すわ、路面凍結か。そんなこんなで大観山の駐車場へ。

 帰りはノブがドライブ。 アクセルはワチキのときより、しっかりと開けてグイグイ、ギャンゴーの加速。 能書きを扱いていたが、忘れた。それにしても6速MTって、使いこなすのが難しい。 5,6速は高速道路では有効だろう。それにシフトダウン時に勝手にブリッピングするSモード、 効果のほどは、ATで詳細をつたえよう。ぺったんこタイヤの6MT車。 スポーティーという意味では、そのゴチゴチした乗り心地と、極太タイヤのステアフィールは、 充分にスポーツしてくれる。

 お気軽スポーツカーを選ぶなら、7速ATの18インチタイヤがお薦めである。

 さて、7速AT車。これがなかなかなのである。ターゲットユーザーは40代から50代の車好き。 言い換えればカーマニアックで、そこそこお金を持っている連中だ。 こういう、伊達でスポーツカーに乗りたいと考えている人には扱いやすいクルマとなっている。 片手ハンドルで、若くて色っぽいおねーちゃんの肩に手を回してドライブができる。 ミッションに装備されるSモードだが、その効果じゃMT車より、効果は顕著。 いわゆるマニュアルモード付きフルレンジATでシフトダウンすると、まるでレーシングドライバーのごとく、 クルマが勝手にブリッピングする。MTよりもその効きは見事で運転が上手くなったように錯覚させられる。

 ところで新型Zの価格が362万2千500円から446万2千500円まで。 けっして安いクルマではない。しかも2人乗り、贅沢すぎるクルマである。 その昔、スポーツカーと言えば若者が憧れる代表選手だった。 だが、今の時代スポーツカーに憧れるのは40年ほど前に若者だった人である。
「ついに、俺もフェアレディZだ!」と、勢いこんでも、その隣に座る女性は、 ヤングかそこそこヤングなのか、それとも……。

 まぁ、それぞれに事情はあるだろうが、日産の販売店まで足を運んで実車を、自分の目で確かめてほしい。 販売目標台数は500台を見込んでいるとか。

 Zカーのメインマーケットであるアメリカが好景気にわいているなら、 高性能を携えて登場した新型Zはコルベットを蹴散らして、飛ぶように売れるであろう。  ところが、今は時期が悪かった。リーマンブラザースを恨むしかないか……。  

Written by 西村 光生


次回もお楽しみに!
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