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第56回 スカイライン・クロスオーバー
四駆か、それなら仕方なかんべぇ!

 以前からスカイラインベースのSUVが国内販売されると、そんな噂が流れていた。 その噂は事実だった。 「四駆か、それなら仕方なかんべぇ!」とばかりに、御殿場周辺で行われた試乗会に出かけてきたる。 <続きを読む>

 

第53回 LEXUS RX350

結構、期待していたのだが……。
 RX350という、ハリアーの後継モデルが登場したのは、今年のまだ薄ら寒い時期だった。 省燃費が叫ばれている中、V6の3、5リッターエンジンは如何なものかと、思ったが、 10−15モード燃費が9、7km/Lと聞いて、そこそこ納得。 4月にハイブリッドのRX450hが登場するとかで、楽しみにしていたのだ。

目だって“新鮮”と言うわけではないけれど……。

 しかし、それほどの期待はしていなかっただけに「まぁ、こんなモンか……」というのがホントのところだ。 クルマ、それもはやりのRVというフィルターを通して見るとクルマ自体に面白みを感じない。 以前であれは「どうということのないクルマ」と、そんな評価になったであろう。
 ハリアー。いや、違った。ここはあくまで「レクサスブランド」を前面に出さねばまずいだろう。 トヨタとしては「ハリアーの後継モデルとはいわないで!」というのが正直なところらしい。 しかし、細部にデザインこそ変化があるが誰の目にも「ハリアーだ!」と。思わせるクルマである。
 いくらレクサスのRXだと強く主張されて、クロスオーバーだの、セダン感覚のSUVだと、 そこを強調して登場したクルマだけに、最初のイメージは崩しがたい。
「レクサスのRXですね……」と慇懃無礼な態度、物腰、喋り口でいわれたところで、 そのクルマがRX450hだろうと、ハリアーだろうと、そんなことはどうでもいいではないか。 クルマとして多くのユーザーを満足させるクルマなら、トヨタもレクサスも、関係ないではないか。
 無いようで、ありそうな経験をしたのち、登場が期待されていたRX450hが登場し、 そのステアリングを握る機会に恵まれた。
 RX450とRX350、その外観で見分けがつかない。 そりゃ、そうだ、RX350は試乗してレポートまでしたのだが、記憶に薄いクルマで、強烈な印象がない、 シワの伸びた脳ミソから、スッポリと抜け落ちてしまったかのようだ。

 で、走りだしてみたら!

 やたらと車重を感じてしまうのだ。ステアリングを通して、これは一体、どうしたことなのか。 どうしてなんだと思いつつ箱根の山道を走った。
 3、5リッターのV6に燃費向上を果たしたハイブリッドシステム。 電気式4WDシステムと、そのメカニズムは「これでもか!」と言わんばかりだ。
 本当は、もっと軽快な動力性能を期待していたのに、その走りは、期待していたほどではなかったのである。 色気ばかりが先行している女の言葉を借りるなら「オモシクナイ!」ということになるだろう。

長くて、あたたかい目で見守ろうではありませんか!

 と、まぁ、1、2時間のチョイ乗りで偉そうなことはいえないが世界中でエコロジー
が叫ばれ、地球の温暖化が進行している中で、化石燃料の消費をグイッと押さえ込んだクルマはいい。 誰だってその登場を否定はしない。クルマのようでいて、クルマではないクルマ。 つまりガソリンエンジンに代るハイブリッドモーターやら100%完璧な電気モーターで走るクルマ (と呼んでいいのか?)。 の登場も遠くはないだろう。少なくとも、未来を見据えた、そのトバっ口にいるクルマに関して、 格好悪いとか好みのデザインではないとか、そんなことは言っていいものかどうか……。 とにかく、あたたかい目で、その進化を見守ることしか、無いようだ。

 因みに 10.15モード燃費は、RX450hが18.8km/L、RX350は9.7km/L。価格は、RX450hが570万 〜650万円、RX350が460万〜565万円。  

Written by 西村 光生


次回もお楽しみに!
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