| MSTV.JP |動画の無料配信|画像|記事|東京モーターショー|旧車|自動車|バイク|ドレスアップ|ドリフト|コンパニオン|
TOP新車&インプレノスタルジックカスタム イベント車窓の世界バイク

第56回 スカイライン・クロスオーバー
四駆か、それなら仕方なかんべぇ!

 以前からスカイラインベースのSUVが国内販売されると、そんな噂が流れていた。 その噂は事実だった。 「四駆か、それなら仕方なかんべぇ!」とばかりに、御殿場周辺で行われた試乗会に出かけてきたる。 <続きを読む>

 
第11回 北へ、高地へクルマは進む

 高地に強いヤクが姿を見せてくるし、ヤギの数も増えた。
 それこそカシミア製品になる、毛足の長い、あのヤギである。
 緑豊かな草原、牧草地帯を走ったかと思うと、不毛の砂漠も走る。
 周囲に広がる景色はヘビ使いや、哲学者的浮浪者、浮浪者的ヨガの行者とは無縁のインド。
 インドというより中国的でチベット的に変わってきた。
 イスラエルの冒険旅行者御一行様もだんだんと様子に変化が現れた。
 旅を楽しんでいるという理由からか、食後のバカ宴会に興味を持ったのかイスラエル人が、 親しげに声をかけてくる。
 最初のうちは「異教徒め」と、そんな穿った視線でメディアの連中を見ていたのだが、 共に旅を続けていると、仲間意識とでもいうのか、和気あいあいなムードが生まれてきた。
 イスラエル人はサポートスッタフを除いておおよそ五十人ほどだろう。
 その半数近くが女性であり、「若」もいれば「老」もいる。
 男のほうも同じだ。
 彼ら、いや彼女達は大胆だ。クルマが何らかの理由で停まると 、クルマのまん前、それもバンパーに接触するほどの場所で、小便をする。
 運転席から、そのアクションはまるで見えない。
 そこにいたと思ったら、急にしゃがんでしまう、そして、やおら立ち上がるのだ。
 時として、丸見えということもある。荒野の放尿ショーを何度目撃したことだろう。
 ほんの四、五分の小休止、特に若い男は日本で生活していたと話す連中は少なくなかった。 かれらが小休止のたびに話かけてくる。日本を懐かしんでいるのだ。
 どこぞの駅前で操り人形を売っていた男。
 吉野家でアルバイト経験のある男。
 イラン人と名乗ってインチキものを売っていた男。
 話かけてくる彼らは、まぁ、色々と日本のことを知っていた。
 旅が始まって、初めての金曜。キャンプしたのは森林地帯。
 食事が終わるとイスラエル人らは、ダイニングテントに集まった。
 インド人、タイ人、日本人にオランダ人はテントの外に追い出された。
 赤ワイン、アフターショックという真っ赤なリカー。
 それらの酒を飲んでユダヤ教徒の金曜礼拝(?)が始まった。
 タバコを吸う連中は表に出て、赤い酒を飲んでいた。
 テントの中に入ろうとすると、お前らはダメだというのもいれば、みんな一緒じゃないかと、 テントの中に入って来いと手招きするやつもいた。
「どうでもいいさ。やつらはやつらだ……」
 シンやボブ。それにオタンダ人とタイ人、日本人は退役軍人が持ってきたウイスキーを飲んで、 バカ話、スケベ話を飛び交わすのだった。
 日本で暮らした経験のある若いイスラエル人は、テントを抜け出し、タバコは吸うわ、 酒を飲むわと、イスラエル小話を披露するが面白くない。

 

<続く>

まるで砂漠。数十キロ、砂と微粒子の泥の大地を走った。高原地帯に、乾燥したフラットな台地があるとは、地図で確認ができなかった。 賽の河原とでも。連続するがれ場。そこに九十九折れの道が伸びている。酸素が希薄で人間も辛いがクルマも辛い。
ひと山がそっくりラマ教の寺院。感覚的な表現をすれば、仏陀の世界である。異教徒が、仏陀の世界に侵入。荘厳な気持ちになるのは、日本人だけではなさそうだ。 まるで神々が宿っているような、そんな気持ちで合掌したくなる景色が連なる。ところがヒマラヤレベルで見ると、山麓であり裾野なにのだと。目指す場所までは遠い……
幻想的にも思えるヒマラヤの山麓。どこが聖なる山、カイラスか見当がつかない。 カシミア山羊を抱きかかえて倒し、櫛で梳く。 「いい毛を残せ。いい毛が欲しい。もっと伸びろ、お前の毛……」そんな歌とともに、カシミア山羊にブラッシングする、山羊飼い。
砂岩の山、強風でできた風穴をみた。季節によって強烈なヒマラヤオロシが吹きまくるのだろう。 崩れ落ちそうな岩山の山岳路。インド亜大陸がユーラシアにぶつかったときの衝撃が今もしっかりと残っているのか……
森林限界線はとっくに越えている。屋根に乗っているのはイスラエルのカメラマン。 その右手がダイニングテント。
Written by 西村 光生
チャレンジ 三宅島 モーターサイクルフェスティバル
MSTV編集の「昭和二十年DVD-BOX」映画を超えた真実のフィルム!発売中!
mstv.jp関連&推薦作品
シルクロード 砂漠紀行
インド
キャンギャル コレクション
©2011 MSTV.JP All Rights Reserved.