第7回 待っていたのは黄色と黒の縞模様、インド虎のいすゞSUV
田舎の村の広場。そこに並べられたクルマは何とも驚きのボディカラー。黄色と黒のゼブラ模様。シマウマならぬトラ模様なのである。
「インドだからトラか……」 あまりにもストレートで単純。印象を語るほどではない、ただ、唖然……。
キャンプ道具一式とユニフォームが配られ、配車が始まる。
ディーゼルターボのトゥルーパーか、それとも直噴ディーゼルエンジンのイッポンか。それはわからない。どちらでもかまわない。
名前が呼ばれ、クルマの番号が言い渡される。
「チーム・ジャパン。カーナンバー8……」
ここで、チーム・ジャパンの人間を紹介しておこう。ひとりは定年間近のいすゞ社員。それに、87年キャメルトロフィー日本代表で、ジャーナリストとなったト部敏治。そして私西村光生の三人である。
クルマは直噴ディーゼルエンジン搭載のイッポン。ダブルピックアップトラックだが、リヤにキャンパーズシェルが装着されて、しゃれているのだ
以前、トランズ・ボルネオという、赤道直下の島をグルリと一周するイベントに参加したとき与えられたクルマである。後席は意外と広く、快適なSUVである。
「まぁ、いいんじゃねぇの。他の参加者、イスラエル人はこの冒険旅行に大金を払って参加しているワケだからね……」
どうやら、クルマが置かれていた場所が今夜の宿泊地であることがわかった。
いきなりの野宿である。
<続く>
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